2010年12月17日金曜日

新作

 

 投コメは動画作り始める前から決めてました(キリッ


 投コメについては、無粋を承知で書いておくと、原作小説のアオリ文、

阿良々木暦を目がけて空から降ってきた女の子・戦場ヶ原ひたぎには、およそ体重と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかった――

のパロディです。

 サムネ表示などの文字数制限を考慮して前半を簡略化。
 セカチャクの表示などでもきっちり収まったようで、「説明文ひでぇw」等となかなかご好評いただけたようで何より。


 動画作成自体のきっかけは「あー、この衣装合成できそうだなー」と思い立ったため。
 12/1くらいから数日実験してみて、実制作作業が12/4くらいから。よって、制作期間はちょうど2週間くらいになります。

 衣装合成自体は目新しさもなくなってきた気がするけど、「原作衣装の再現」というのはまだやったことがなかったので、ちょっとやってみたかったのです。

 作業手順自体はこちらに。
 2衣装による“ニコイチ”+色替え、なので、白ワンピースなどに比べるとだいぶ手間は少ないです。まあそれでも、調整でそれなりに時間食いましたけど。


 モーションの使い方や演出などは、比較的過去作で使ったものの使い回しが多い気がします。
 個人的には「tomorrow」と「fragment」を足して2で割った動画、なイメージ。

 素モーションではなく微妙に合成掛けてたりするのは、今年の動画群の特徴でしょうか。
 落下シーン着地前のアップの合成は、個人的に結構気に入ってます。

 一応、衣装以外にも、ホチキスや落下シーン、指差しなど、原作リスペクトな要素はそれなりに詰め込めたかなあ、と思ってます。

 ただ、そこら辺の要素がサビに集中しすぎたせいで、サビが全体的にせわしないかなあ、というのが若干気にはなってたりしますが。
 

2010年12月3日金曜日

3周年合作

 やや遅刻ですが。

 

 最終的に、一部私も参加しました。

 EDFパートの変身エフェクト、イントロロゴの雪エフェクト、イントロロゴ後のオルゴール音源(MEGARE!)作成、辺りをやっています。

 まあお手伝い程度ですねw
 

2010年11月19日金曜日

告知(いつもの)

 

 例によって呑み&CM担当。
 

2010年10月8日金曜日

CPSH 60fps版修正点

 回答はこちら

 白ワンピメイキングに「寝そべりどうやったの?」のコメがありましたが、前の記事で書いた通り、基本静止画合成です。

 横向きシーン(多分曲は「わた$」)を頭・上半身・下半身・足の膝から先くらいに分離して角度を変えてそれっぽい姿勢に変更、頭は逆再生混ぜてアニメーション、足は膝辺りにアンカー置いて角度変更してます。
 

2010年9月27日月曜日

「自作で一番好きなのは?」と聞かれたら

 意外に思われるかもしれませんが、この動画です。

 

 初のフルAEで粗も多く、特に色調の面では今見ると頭抱えたくなったりもするのですがw、展開・構成面では一番自分の好みだったりします。

 昨日付けで2周年を迎えたので、今更ですが、公開当時「意味分からん」と云われたこの動画の意図解説などを。
 自作の意図解説とかすっげーかっこ悪いけど、まあもう2年も前のだしいいよねw

 あ、2周年だからかな、去年の1周年に引き続き広告を入れてくださった「elm」さん、ありがとうございます。


 この動画自体は、いわゆる「PV」ではなく、もっとプライベートな、「水瀬伊織」という「個人」(「キャラ」でもよい)に焦点を当てた映像、をイメージして作りました。
 伊織の心象世界の映像化、とでもいうのかな。歌わせてないのもその辺りが理由です。

 塔の天辺にいる方の伊織(私服)が私がイメージする「本来の」伊織のイメージ。
 私服=「素」、うさちゃん=「依存」「弱さ」。ガラス箱での眠り=「アイドルであるために押さえ込んでいる部分」。伊織本人は「弱さ」として表に出そうとしない部分ですが、同時に本質的な部分で「強い」のもこちらの伊織(表情とか)。

 Vo衣装の方が「表層的な」伊織。
 アイドル衣装、イメージカラー。わずかな微笑をたたえた無表情。一見強そうに見えてこちらの方が脆い。

 螺旋階段の塔は、所謂「大人の階段」ですね。自己承認への道。
 崩壊からの一連の流れは、外界の変化――アイドルとしての急激な人気上昇――に伴い半ば強制的に「大人」にならざるを得ないことの表現。

 片翼はそのまま「不完全性」の表現。
 鳥篭の崩壊もそのままアイドルとしての世界の広がり、「安全だが狭い世界」から「広いが守られない世界」への変化、の表現です。Bランクに上がった直後くらいのイメージ。

 最後は画面のこちら側の「あなた」に手を差し伸べたところで終了。
 願わくば彼女の「もう一方の翼」になる人間が現れんことを。


 もう2年も前の動画だし、脳内妄想のメモも残してないので、すごい細かい部分はもう忘れてきてますが、大体こんな感じをイメージしてたかと思います。

 見ながら「全然表現できてねー m9プギャー」していただければ幸いw
 

2010年9月26日日曜日

在庫放出……というわけではないけど

 上げるタイミング考えたまま放置になってた2つの動画を上げました。

 「@r_tonelico」よりクロニクルキーの単品 
 音の差し替え以外は、合作時から特に変更はしていません。

 CPSH 60fps版
 
 こちらは微妙に映像修正。
 微妙すぎて間違い探しレベルです。


 えーと、別に「手元の残り上げてすっきり引退」とかではないですw

 前者は、ちょっとリメイクするつもりだったので、そっちが出来てから……と思ってたのだけど、千早派の生放送主のmaroneさんが久々に復帰されたので、せっかくなのでということで勢いでw
 で、ついでだしCPSHも出しておくか、と。

 どっちも 640x360 / 60fps ですが、ブラウザで見ると60fps出てませんねやっぱ。
 それなりに高性能なPCで見てもフレーム落ちてるので、FLASHのフレームドロップか何かのせいかなー、という気がします。
 

2010年9月22日水曜日

「アイマス2」関連についてつらつらと

 絶賛炎上中な訳ですが。
 プロモーション戦略へったくそだなあ、とか色々ありますが、まあその辺は置いといて。


 個人的に、今回一番問題なのは、アイマス2の「核(コア)」とでも云うか、開発側の「アイマス2ではコレをやりたいんだ!」的な部分が見えないところだと思っています。
 そこがはっきりしてて、「確かにそれに沿ってる」と納得できるならば、どんな「仕様」であれ一定数以上の支持は得られると思うのだけど。

 無論万人は納得しないでしょうけど。特に好きなアイドルがプロデュース不可、とか云われたら「即座に納得しろ」というのが無理な話。
 それでも、納得しようと努力する人はずっと多かったんじゃないかな。

 が、どうも今回はそもそもそういう「芯」すら見えない。もしくは一貫性がない。
 「熱さ」……と云う記事も出てましたが、ゲームシステムやストーリー面でそれっぽさを感じさせるような部分は今のとこないんですよねw

 熱さをウリにするなら、例えば「今の765プロに大人数を抱える余裕はない。負けた方には即引退してもらう」的な展開で竜宮小町とのガチバトルだとか、律っちゃんは別プロダクション立ち上げ&選んだアイドル以外は961含めた他プロに引き抜かれかつての仲間と苛烈な競争、とかそんくらいやってもいいと思うわけです。
 「そんなの見たいか?」というのは別としてw

 ディレ1インタビューを額面通り受け取るなら、「マルチメディア展開を視野に入れて、色々ごちゃっと詰め込みました!」に見えてしまうんですね。
 「……それってゲームとして面白いの?」、これが一番の不安。


 そのディレ1インタビューすら、かなり支離滅裂で「一生懸命タテマエを考えました」感が漂ってて、額面通りじゃないよなあ、とか、社内で色々あったんじゃないかなあ、とか勘ぐってしまうわけですがw

 とは云え、これまでを見てる限り、開発陣(特に技術畑の人たち)はホントにアイマスが好きな(いい意味で)変態の集まり、という印象があります。
 なので、例え色んな制約やらごたごたがあったとしても、その中でベストを尽くしてくれるんじゃないかなあ、と信じたいところ。

 うん、「信じたい」としか云えませんね、現状はw


 願わくば、発売後に「どうなるかと思ったけど、なんだかんだでアイマス2面白いじゃん」と云える日が来ることを祈りつつ、ひとまずは今後の情報を待ちたいと思います。
 

2010年9月20日月曜日

CPSH説明(5):その他まとめなど

 最後は、恒例の作業量まとめなど。


 AEPの総コンポ数は560ほど。
 「tomorrow」で200強、「紅の花」で300強だったので割と多目ですが、これは衣装合成でステップごとに割と細かくプリコンしているため。

 私はカメラアングルなどが変わるたびに「1シーン」としてプリレンダして、これを最終的な結合用タイムラインに並べて動画にするのですが、このシーンの数が45。
 サビのカット割が細かい分若干多いですが、ほぼ同じ再生時間の「tomorrow」で40弱だったので、この辺はあまり変わらないかな。 

 キーフレ数は数えたくないので略w


 素材として録画したPV(ブルーバック)は95本。
 同じくソロPVの「tomorrow」「紅の花」が共に38本だったので、ここが極端に多いですね。

 メイキングの通り、衣装合成で1カット最低3本必要なので、この量になってます。
 正直この録画作業が一番きつかったかも。


 作成期間は、Twitterなどのログを見る限り最初に話が出たのが8/8、その後8/10に最初のDa衣装の素材を撮ってるので、まあジャスト1ヶ月、でしょうか。

 これもやはり1:30の動画にしては長く掛かってるかと思います。
 夏休みの大半費やしたことも含めてw


 あと、スカートのキーフレまで打ったけど使ってない(カメラアングル気に入らないとか諸々の理由でボツった)春香さん動画がいくつかw

 この辺の「再利用」が効かないのが、MMDに対するデメリットのひとつですかねー。
 でもオリジナルモデルがやっぱ好きなんだー。


 とまあ、そんなところでしょうか。
 また次の動画でお会いできることを祈りつつ。
 

2010年9月17日金曜日

CPSH説明(4):モーション合成関連

 冒頭~足パタパタまではほぼ静止画合成と変わらないから省略でいいかな。
 基本的に、蜂Pの雪歩とほぼ同じ感じ。頭、首~腰上、腰、太もも~膝、膝から先、くらいで分割合成してます。場所によっては手首や足首の先も別パーツ。

 伸びしてる(に見えると良いなあ)部分は、わた$「内弁慶」のとこを右腕角度変更。
 表情はDo-Daiから持ってきてるのかな、確か。

 Aメロの首振りは、まほかけ終盤「特等席」がベース。
 元ダンスの首の振りが激しいので、首から上を一旦分離して揺れ幅小さくして再合成してますが、まだ激しいねw
 あと、元は笑顔ですが、目を合成して閉じないバージョンも作り、逆再生も混ぜて時間を長くしてます。

 サビ前の背景が変わるところはフタリの序盤の両手を上に掲げるところかな。
 歌詞が(手を)「離さないでいたいずっと」なので、やはり首で分割して、両手は胸の前に置いたままに変更してます。

 サビ以降は表情とリップシンク合成は大量につぎ込んでますが、モーション合成はないはず。
 というか、今回、歌ってる感重視でリップシンクロの合成バカみたいにやったんだけど、全然ツッコミなくてちょっと悲しいw

 いやまあ、ツッコまれたらそれはそれで合成バレてるってことで悲しいんですがw
 

2010年9月16日木曜日

CPSH説明(3):背景関連

○屋内背景

 今回もAEのみ背景なんで、構造その他は略。

 これまでと変わった点で云うと、今回と、あと一つ前に作った「@r_tonelico」合作の自パートでは、AEの照明をほとんど使っていません。
 どれくらい使ってないかと云うと、


 これくらい。要はドロップシャドウのみですね。
 場所によってはシャドウすら自前です(春香さんの影とか)。

 これは何故かと云うと、AEの「環境光」がしょっぱいため。
 環境光というのは、空気中の粒子による乱反射や物体(壁とか床とか)での反射で「光が直接当たってないところもいくらか明るい」というやつで、要は昼間の屋内なんかがそうです。

 AEのライティングにも環境光はあるのですが、これ、要は「全体の明るさの底上げ」でしかないので、ライトの直接当たらない面や平行光を使う場合、本来付くはずの微小な陰影(グラデーション)の無い、すごくのっぺりした「いかにもCGです」な平面になってしまいます。
 まあ、3Dソフトではないですし仕方ないんですけどw

 で、その対策としてテクスチャに予めグラデーションを掛けておいたり、微細陰影用に別途弱いスポットライトをいくつか配置したり、という手法があります。
 今回は、照明やオブジェクトが動くわけでもないので、テクスチャ側に陰影を埋め込んでしまい、照明での明るさ影響は切っています。


○例の丘

 こっちもいつも通りのAE背景。
 超遠景(空や遠くの森)、遠景(遠い方の丘、風車)、中景(手前の丘)、近景(地面と草)くらいでレイヤ分けられてます。

 コンポジット時の照明効果は、いつもは合成モードとしてスクリーンを使うことが多いのですが、今回は加算を使いました。
 夏っぽい強めの日差し感が欲しかったため。


 加算使うと全体的に輝度が高くて白飛び気味になってしまうため、前処理でかなり輝度を落としています。
 

2010年9月15日水曜日

CPSH説明(2):メイキングの落穂拾いとか

○衣装の色合いについて

 動画中で「純白に近い」という表現をしてますが、ワンピ(スク水及びDa衣装部分)は実は若干青みがかった白になっています。
 RGBで云うと、#FAFAFF(250,250,255)くらいでしょうか。

 これは、照明の色温度が白よりも高い(青みがかってる)方が「より白っぽく」見えるのを参考に、この方が白が映えないかなー、と試行錯誤した結果。
 特にA/Bメロが白っぽい背景なので、衣装の色がそれに埋もれてしまわないように、を意識しています。


○スカート位置合わせに関して

 ベジェワープは、画像の4隅の位置ごと設定できる(=単純移動も可能な)ので、実はこのステップ自体は省くことが出来ます。
 実際、着物合成はこの手順はベジェワープ変形で吸収しています。

 ただ、ベジェワープ側に吸収してしまうと、位置合わせとダンスによる変形を一緒に行わなければならず、精度を出すのがかなり面倒だったりします。
 結果として「腰から下が『ズレ』る」現象が出やすくなります。

 そのため、今回は敢えて手順を分離し、先に位置を合わせておいてから、ベジェワープは「動作による変形」だけに特化、としています。
 手順は増えますが、恐らくこちらの方が「簡単(あくまでベジェ単体と比較してw)」「綺麗」に仕上がります。

 以前「非固定LONGでの足元合わせ」で書いたり、あと今回のメイキングでベジェワープの調整を2段階に分けたりもしてますが、個人的には合成系をやる時は手順を分割し「それぞれの手順でやらなければいけないこと」の量を減らす(個々の作業をシンプルにする)よう意識すると、仕上がりが綺麗になるような気がします。


○ベジェワープのキーイング

 動きの「入り」(動き出し)と「終わり」(最大に振り切るとこ&揺れ戻しの終わり)はイージングを掛けておくと自然になります。まあ基本ですね。
 今回はキーフレごとに補間パターン変えるのも(キーフレの数的に)面倒だったので、全てイージーイーズにしています。

 あと、揺れモノの先端の位置キーフレームは、直線的に動くより、曲線を描く方がそれらしくなります。
 これも数がある場合は流石にやってられない(せいぜい位置キーフレの自動ベジェ補間に期待するくらい)ですが、数が少ない場合は調整しておくとよいかと思います。

 この辺りはベジェワープに限らず、パペットでの揺らしなんかでも同様です。


○コメ拾い

>21「よう、サンダー引換券」
   サガフロTAとか楽しいですね。

>47「初見時に重きを置くってもしかしてCMのCGとかにかかわってたりする?」
   仕事は映像関連にはほぼ関係ないです。
   「初見」と書いたのは、じっくり見られても違和感を感じないレベルにするのは、作業量的に無理と判断したためですw
   まあそれでもせめて、初見時くらいはそれっぽく見えるレベルは欲しいなあ、と。

>56「たまに、昔のようなMADも見たくなる(贅沢)」
   ある意味、手作業パス抜きしてた'07時代の作業に近いと思うの。
 

2010年9月14日火曜日

CPSH説明(1):白ワンピ合成

 動きの説明とかもあったので、今回は動画にしてみました。

 

 ……面倒くさかった(このメイキング動画作るのが)。
 
 動画でわかり辛い点とかは、適当にコメとか投げといてもらえればあとで補完します。
 

2010年9月11日土曜日

新作

 blogに書き忘れてるとかどういうことなの……。
 ということで新作です。

   

 sm11672294のMIX違い(ツナマヨP MIX)をベースにPVにしてみました。
 正直、音源のレベルの高さを追いかけるだけで精一杯……。

 楽しんでいただければ幸いです。

 以下、一日経過後の追記。


●経緯

 きっかけ自体は紆余曲折もあるのですが、最初はTwitter経由でドリ音さんからお話を頂いて、になります。
 既に出ているニット帽P版含めMIX違い音源を3種類頂いたのですが、その中で、未使用で眠ってる & ボーカルが最も前に出てるのが俺好みだったツナマヨPによるMIXを使わせていただきました。

 ちなみに、ツナマヨさんには、β版の動画をお見せしたら映像に合わせてわざわざ音側を再調整していただきました。感謝。


●構成

 同曲で既に有名なものとしてulaPと佐野倉Pの動画があるため、方向性でかなり悩みました。
 前者は静止画MAD的というかMG手法を多用した作り、後者はカメラとシンクロでの可愛さと気持ちよさを前面に押し出したダンスPV、ということで、できれば別路線にしたい。

 結局、人力ボーカルが「自然」なのが特徴なので、アイドル声優系PVでありそうな「いかにも」なPVを目指すことに。
 イメージ的には本家の新谷さんとか、田村ゆかりさんとか、堀江由衣さんとか辺りですねw

 ワンピースに関しては最初はABメロだけの予定で、後半はやはりPVでありがちなタイトルロゴやオブジェクトが配置されたセットを背景に、ハートインシロップ辺りで歌って踊る、のつもりでした。
 が、いざ作ってみると、前半だけじゃひらふわ感が足りない!

 ということで、手間は爆発しますがサビもワンピースのままにすることに。
 個人的に、「白いワンピースの少女」と云えば「避暑地のペンション」「海沿いの遊歩道」「緑の草原」のどれかだろー(テンプレ脳乙)、ということで、合成デザインとしてML00ジャケ合わせだったのもあり3つ目を選択。

 サビのダンスに関しては、自分好みにアレンジしつつ、脳に染み付いてる佐野倉P版をリスペクトさせていただきました。
 リスペクト元に失礼な酷いことにはなってないといいなあ……と信じたいところ。


●白ワンピース

 手法部分の具体的な説明はまた別エントリで書く予定ですが、方法そのものは「紅の花」の着物の合成と同じです。

 実際には着物の応用ではなくて、発想としてはこちらが先にあったものになります。
 非常に作業が面倒でちょっと試して放置してたのを、着物で「あー、着物の動きならできるかも」で発掘 → 着物でノウハウできた(+今回短い曲な)ので再挑戦、という流れ。
 
 

2010年8月9日月曜日

@r_tonelicoについて(2):ファンタスマゴリア

 1メドレー最後の曲。ゲームではEDに使われており、フルだと7分48秒もある曲ですw
 単品で作るにはきつすぎる曲ですが、フレーズの異なる歌詞での輪唱とハモりによる多層的な作りが大好きで、絵にしてみたいと思ってたのでした。

 メドレーの2分程度なら作れるかも! ということで、ここ幸いとばかりに挙手。
 ……後悔しましたが。難しいのなんのw

 曲の切り出し箇所に関しては、最初は冒頭の掛け合い部分から2分程度が割り当てられていましたが、序盤はシュレリア(真美)ソロパートがあまりにも多すぎるのもあり、現状の部分を案として出して切り出してもらいました。あのイントロも好きなんですけどねー。ちょっと絵にし辛かった。
 「高い空へ」の後を、曲最後のオルゴールに繋いで終わらせてるのも、私の要望です。

 こちらも、文字コンテや途中経過版が残ってるので晒しておきます。
 
 「クロニクルキー」とは逆に、文字コンテ→途中経過版に約1ヶ月、完成版までにさらに1ヶ月を要しています。
 構成も、ほぼ初期コンテ通りのクロニクルキーと異なり、コンテと完成形が異なる部分が見受けられる辺り、苦戦の跡が分かるかな、とw

 ラストの全裸母さんは原作準拠のつもりだったのだけど、ツッコミ多くてワロタw
 まあ古いゲームだし、EDの細かい1シーンとか忘れられてても仕方ないか……。
 

@r_tonelicoについて(1):クロニクルキー

 1メドレーOP後(2曲目)の曲。一部で「鎖千早」とか呼ばれてたパートです。
 ……「鎖千早」と書くと横澤PPのアレっぽい気がする。

 今回は合作ということで、普段は作らないコンテ動画などが残っているので、せっかくなので晒しておきましょう。
 
 最初の構成案動画(背景含む)作成に1日、そこから完成版までが1週間~10日程度といった感じ。
 比較的スムーズに作れた印象。ダンス素材少ないから(蒼鳥が9割)、というのもありますが。

 意識したのは、謳い出しまでの息を止めてしまうような静謐さ、及び後半の重々しさをいかに出すか、の部分でしょうか。

 ゲームやってない人向けに補足しておくと、この曲はヒロインの一人がラスボスを封印し続けるために謳っている曲です。
 封印すると同時に、自らを縛りつける(やめるとラスボス復活しちゃう)詩、その暗喩として鎖を出しています。
 

2010年8月8日日曜日

「@r_tonelico」フィナーレ

 「アルトネリコ3」メドレー、及びEDも上がりました。

 
 


 ということで、私は「1」メドレーの2曲目「EXEC_CHRONICLE_KEY/.」、及びラストの「EXEC_PHANTASMAGORIA/.」を担当させてもらいました。
 その他、1メドレー全体の繋ぎや曲タイトル入れ、エンコなども担当しています。

 「PHANTASMAGORIA」は絵面的に「いつも通り」だったんで分かりやすかったんではないかと思いますが、「CHRONICLE_KEY」の方に気付いた人は少ないんじゃないかなー。

 「何でこの曲がねえんだよぉ!」という意見も多いかとは思いますが、スタッフロール見てもらえば分かる通り、1はあの曲数でも2曲担当者が2名出てしまう(元々は1人1曲程度、という話だった)という状態だったため、この辺りが限界でした。
 ご容赦頂ければ幸いです。


 今回の合作は、小羊Pのblogにある通り、話を頂いたのが去年の12月頭、というかなり長期のプロジェクトになりました。

 最初に「やりたい曲を3つずつくらい挙げてー」とのことだったので、特に思い入れの強い1の曲の中から「謳う丘」「EXEC_CHRONICLE_KEY/.」「EXEC_PHANTASMAGORIA/.」で希望を出しました。
 「好きだけど単品でやるには辛い」曲ばかりですが、「メドレー用の長さなら作れるかも!」ということでw

 結局、OP曲「謳う丘」は複数希望者がいたので他の方にお任せすることになり、残り2曲を担当する形になりました。
 ……あれ……? 1人1曲じゃなかった……?

 「CHRONICLE_KEY」は比較的スムーズに出来たのだけど、「PHANTASMAGORIA」はほんとキツかったなあ。タイミング的にハルカニのCMと重なってしまったのも大変でしたw
 見て頂いた方に満足して頂ける出来になってたらいいのですが。


 といったところで、個々の曲についての話などはまた別エントリで書きたいと思います。
 

2010年8月7日土曜日

「@r_tonelico」公開

 まず1日目、「アルトネリコ」「アルトネリコ2」のメドレーです。

 
 

 明日2日目は「アルトネリコ3」メドレー、及びEDのup予定です。
 よろしくー。

 担当パートのお話などはまた明日以降にでも。
 

2010年8月6日金曜日

20選まとめ

 いつもお疲れ様です。

 
 

 まとめラジオの放送時、掲示板の方でも書きましたが、自分の動画はあんまり20選で選ばれるタイプではない(「問答無用に楽しい」か「強いストーリー性・メッセージ性を持つもの」が強い印象がある)と思ってただけに結構驚き。

 まあそれはともかくとして、選んでくださった方、動画見てくださった方、コメントくださった方、ありがとうございます。

 20選でコメント付けて頂いてる分は結構目を通してるつもり。
 思わぬ視点があって驚いたり、大ファンな方に選んで頂いて一人で小躍りしたりしていますw
 

2010年7月28日水曜日

@r tonelico

 CM、どうしてこんなことになった……。

   


 ということで、チラっと出てくるメンバーリストの通り参加させていただいてます。

 アルトネリコは3作ともプレイ済みなのですが、3作中で最も好きな曲の多い作品で希望して担当させてもらいました。

 どこを作ったかはEDまで内緒で。
 いつも通りな作りなのである意味分かりやすいかなあ。どうかなあ。

 担当パートの細かい話などは、ED出た後にでも。


 ふと思った。
 合作はいくつか参加させてもらったけど、メドレー形式での参加は初かしら。
 

2010年7月3日土曜日

2010年上半期ニコマス20選

 いつものアレです。
 ポータルはこちら

基本レギュレーション:
 ・対象は2010年上半期(1月1日~6月30日)に公開されたニコマス作品
 ・自身のセレクトを20作品以内でブログもしくはマイリストにて公開
 ・1Pにつき1作品
 ・選考基準はフリー(お気に入り・埋もれ発掘・テーマに沿って等何でもオッケー)

追加自己レギュ:
 ・春香10選+総合10選
 ・自薦は無し

 番号は投稿日順で振っただけで特に意味はありません。

 

 偏ってても泣かない。


 今日明日とライブですが、自分はライブは行かない人なので自宅に篭ってます。
 まあ、ライブ後の宴会は顔出す予定なんですけどねw

 行かれる方は楽しんできてください。
 

2010年5月19日水曜日

一応新作?

 \(>ヮ<)/

   

 文字部分が空気気味なのは割と意図的w


 以下ちまちまとしたメモ。

  • 「開催告知」ということで、とにかく「今年もハルカニやるよ!」さえ伝わればいい、という方針で、あまりテキストが主張しない方向で作ってます。


  • 曲は「夏だ!ライブだ!」な雰囲気でチョイス。冒頭の「>ヮ<」は思ったより反応もらえて幸せ。


  • 曲的に「とりトリオ」使おうかとも思ったのだけど、赤系色統一したかったのと、冒頭の合成がりっちゃんだと面倒だった(メガネェ…)のでこのユニットで。


  • 冒頭と脱衣部分はBB合成/背景合成してます。背景縦パン時のステージ上部は「神バ」のラストから持ってきて合成。


  • いおりんの脱衣能力マジルパン並。ロングパンツどうやって脱いでんだとか、はるるんリボン瞬間付け直しとか、衣装消滅とかは突っ込んじゃダメ。


  • CM枠をお願いしてあるとのことだったので、ハルカニスタッフの方々とも相談(半分お願い)して、週マスのランキング入りの方は申請辞退させていただきました。昔ほどではないかもだけど、やっぱ週マス入りを一つの目標にしてる方はいると思うので。

  •  

    2010年4月29日木曜日

    カクテルDS

      

     ……さあみんな、反省部屋に行こうか……。
     

    2010年4月10日土曜日

    「紅の花」壁紙

     動画のコメ番2319さんのご要望があったので、クレジットカットのところを壁紙にしてみました。
       
     1280x960(4:3)です。
     ワイド画面の方は適当に上下ちょん切ってください。

     この手のデザイン系は苦手なので、非常にシンプルなのはご容赦w
     

    2010年4月9日金曜日

    「紅の花」説明(5):その他

     過去4回に渡って色々説明を書いてきましたが、個人的には「自分の動画には『謎の技術』はない」んじゃないかなあ、と。

     「謎の努力」(=マゾい作業)はあるかもですがw
     今回も、作成中は「和服はるるん可愛いよ和服はるるん」と言い続けてなければ、多分途中で心折れてましたねw

     ということで、ラストは手法的な部分を離れたところでの落穂拾いとか、言い訳とか諸々。


    曲について

     曲は投稿コメントにあるように「ひなたぼっこ」というPCゲーム(エロゲ)のEDで使われた歌です。
     同ゲームのサントラ「たいよう」に収録のフルバージョンを、ゲームサイズにカットして使っています。メーカ潰れたのでもう入手難なんだよね、これ。いい曲なんだけど。

     Vo.は声優の楠鈴音さん。ニコ的には「恋姫†無双」の「はわわ軍師」が有名なのかなw
     かなり長いことファンやってまして、いつか彼女の歌う曲で作りたいなあ、とは思ってたのでした。

     ちなみに、この曲――に限らずTarte作品で歌ってるもの――はかなりマシ(機械補正入ってるかも)だけど、他だと彼女の歌は春香さんに負けないくらい結構ズコーな……いやなんでもない。

     元ゲームには和風テイストとかないんですが、この曲聞いたときの印象が私の中では完全に「舞う花の中和服で佇む女性」だったんですね。
     なので、今回和服春香さんを作ることに決めたところで曲はこれに決定。マイナー曲でもいいじゃない。

     ABメロとサビでがらっと変わる曲調や、やや意味深な感じの歌詞(フルで聞いてもシチュエーション把握し辛いです)と相まって、やわらかく幸せそうにも、もの哀しく切ない感じにも取れる不思議な感覚がとても好きだったりします。
     そこら辺が動画でも上手く出せてるといいな。


    設定周りなど

     和服については、普段触れてない限りは構造が分かり辛いのに加え、色やデザインも用途に応じた決まりごとがあったり、しかもそれが時代によって違ったりとかなり複雑怪奇。
     しかも今回は合成で実現、という制限もあり、詳しい方から見るとかなり胡散臭い状態になってるとは思いますが、その辺りは目をつぶっていただければ、とw

     全体的に「古きよき日本」をイメージしたので、現代風のオブジェクトはなるべく廃しました。
     ガラスは比較的歴史も古いので導入。コーヒーはどうしようかかなり悩んだのですが、歌詞を敢えて外して湯のみ持たせるのも違和感あるし、明治時代終盤には茶館が出来る程度には普及してたようなので、アリということにしました。

     自分の中では大正~昭和初期くらいのイメージかな。
     あくまで「そういう時代を『イメージした』PV」という位置付けなので、時代考証まではしてないですけどw

     歌詞の意味付けは、上でも書いた通り色々と可能なので、感じた通りに受け取っていただければ、と。


    その他

     作成期間は、最初に素材撮りしたのが3/7なので1ヶ月弱といったところ。
     動画時間換算で云えば、いつも通りか少し短いくらいでしょうか。

     一番気に入っているのは、Bメロ頭~傘ターンでのシーンチェンジまでの一連の流れ。
     この部分は、珍しく脳内妄想にかなり近い絵が出せたんじゃないかなー、と思っています。

     あと、 自分は「斜めアップのカットに移った後、目線をこちらに動かす」のが好きで多用するんですが(比翼いおりん以降ほぼ全部で使ってると思われる)、今回珍しく外しました。
     パターンで云えば傘ターンの後のアップで使う(実際素材も撮った)んですが、しっとりとした雰囲気の中ではちょっと「強すぎる」印象があったので。……ラストのクレジット絵では目線使っちゃったけどw

     最後に。
     「和風」「桜」「美しい春香さん」方面ということで、目指したのはやはりゆうゆうPのこれ。俺内でのこの方向性でのベストPV。
       
     少しでも近付けてる……といいなあ。



     以上で大体書ききったかな。
     長々とお付き合いありがとうございました。
     

    2010年4月8日木曜日

    「紅の花」説明(4):背景

     背景の構築の話など。
     今回も全てAE平面です。


    (1)桜小道
     動画投稿時エントリでも書いた通り、ベースはアカバネPのイラストを参考にしています。
     AEであのイラストの雰囲気をそのまま作るのは難しかったので、かなり端折ってしまっていますがw

     同イラストにある橋の部分も作りたかったんですが、この背景全体的に開けてる関係で、AEで作るには重すぎた……。

     桜の木は今回、Vue7 PLE(無償の学習用バージョン)を使用しています。
     PLEだと右下にロゴマークが入りますが、木一本の出力結果ならマスクしてしまえば絵に引っ掛けずに使えます。
       
     その他のテクスチャはいつも通り「cgtextures.com」のものや、自作、あと写真素材を加工したものなどを併用。

    (2)木造家屋
     特にベースはありません。
     Bメロの脳内イメージが先にあったので「縁側のある家」を作りたくて、写真を検索したり、自分の田舎の家を思い出したりしつつ構築。

     屋内の方は平面数を間引くために、平面状態で陰影を付けて1枚の板で済ませる、を多用しています。
     敷居・鴨居が典型かな。
       
     窓ガラスの反射・空や背景の映り込みは、窓ガラス部分だけのマスク映像を作り、後ではめ込み合成しています。
       
     春香さんが廊下に出るシーンでは奥のガラスに手前の障子が映りこんだりしてるんですが、多分気付く人はほぼいないw
       

    (3)東屋
     サビの最後でのみ使用。
     これも特にモチーフはなく、「東屋」で画像検索したいくつかをベースにAEで作りやすいデザインで作成。

     ここもなるべく簡略化。
     背景奥の杭や生垣なんかも一見は立体ですが、実際には一枚絵にハイライト付けてあるだけの板だったりします。

    (4)その他
     屋内の小物(灰皿、座布団、行灯など)も一枚絵。

     ぬこは写真をベースにトレス加工。
     こちらは完全に1枚絵だとパースが付いている関係でカメラが移動したときに破綻してしまうので、手前(身体~お尻の辺り)と奥(身体~頭の部分)を2つに分け、AE上で奥行きをずらして配置しています。
       
     マグカップ持ってる春香さんも同じ手法を使っています。
     こちらはマグカップ含む右手(袖部分含む)だけ別レイヤにして、少し奥に配置しています。


     次回は細かい部分を拾って最終回にしたいと思います。
     何か他に聞きたいところがあれば、twitterなりblogコメになり残しといて貰えればお答えできるかと。
     

    2010年4月7日水曜日

    「紅の花」説明(3):モーション合成

     今回は、モーション関連で合成を行ったところのまとめです。
     細かい変更している部分は画像入りで。


    (1)Aメロ マグカップ
     身体部分は静止画(パペットで多少動き付けたけど見えないな……)+縁側の方を見るときの頭部はターンのスロー再生。

    (2)Aメロ リボン結び後
     ベースは「まっすぐ」冒頭。衣装チェックしている感じにしたかったので、頭部をマスクして角度を変えて再合成。
       

    (3)Aメロ 後ろ手で障子を閉めるシーン
     ベースは「隣に…」冒頭、後ろに歩いて振り返るシーン。左半身の再生を停止して手を固定、頭部は直後の振り返りシーンから合成してやや右を見ているような感じに変更。
       

    (4)Bメロ ぬこアップ後の笑顔
     表情合成。ここは調整足らなかったので合成に気付いた人多いんじゃないかな。

    (5)サビA ターン~胸元のアップ前まで
     LONGのシーン以外は右手は全て合成。ターン以外は手は静止画で、手首の返りなどがないのでここも気付きやすいかと。
     ターンの右手モーションをどこから持ってきたか、が一番難易度高いかなw

    (6)サビA 傘閉じ
     ベースは「隣に…」冒頭、後ろ歩きから振り返った直後。左手側のみ再生速度遅め+最後少し逆再生、で手が胸元に来るように変更。
       

    (7)サビB 座り~立ち上がり
     ベースは「太ジェラ」Aメロ前の間奏部分。手の位置を変更+頭部のみ逆再生を混ぜて一旦目をつぶる動作。
     「下半身は衣装(=画像)差し替えてる為ある程度自由に出来る」のを利用して、座りポーズに変更しています。
       
     変なとこから持ってきたので気付き辛いかな、と思ったけど、カズマさんとか気付いてらっしゃいましたねw


     見落としてなければ、「動き」自体を合成してるのは以上で全て。
     他は、衣装合成・再生速度変更・逆再生等はしていますが、モーション自体は元のままです。

     リボン除去は、パジャマの髪留めをカラーキー抜き+茶色平面配置。
     タイトル前のリボンが浮き上がるところや、リボン結びシーンのリボンの動きはパペットを使用。ぬこの耳や尻尾の動きもパペット。

     取敢えず最もお世話になったのは「メガアウトキー」かな。
     着物だとステップ大きく踏めない上、サビでは傘の持ち手も動かせないと制約が大きかっただけに、あのモーションはまさに神。


     次回は背景について書きましょうか。
     「いつも通りのAE背景」ですがw
     

    2010年4月6日火曜日

    「紅の花」説明(2):傘

     今回は傘の構造や動きについてです。


    (1)構造
     傘自体は全てAE上の平面です。基本的に下の図の通り。
     AEで立方体のようなオブジェクトやステージを組んだことある人なら普通に組めるかと思います。
       
     かなり大きく写る使用法だったため、回転させた時やカメラ角が変わった際にも見た目が破綻しないことに重点を置いています。


    (2)閉じ開き
     開き具合を角度入力すると、各面、及び内支え軸が連動して動くようにエクスプレッションで制御しています。
       
     閉じる際には、正確には各面が「Vの字」型に折れるのが正しいのですが、これをやると平面数が2倍に増えてしまいます。

     しかし、このまま閉じると各面同士が干渉してしまう(隣の三角形を突き破る)ので、折衷案として、各面に「ひねり」を加えることができるようになっています。
       
     陰影を気にしないなら、三角形の横幅のサイズを変えてしまうという手も悪くないかもしれません。


    (3)回転と追従
     所謂「てこ」の支えとなる部分にアンカーを置くのがコツです。
     回転や開いたまま踊っているシーンでは柄の春香さんの肩口付近、閉じて下ろすシーンでは柄の持ち手付近にそれぞれアンカーを置いています。
       
     あとはアンカー位置を春香さんの肩や手の動きに追従するようにキーフレームを打てば、角度を色々変更してもほぼ破綻無く表示されます。


    (4)持ち手の処理
     持ち手部分は「傘の角度を変更して春香さんの手に追従させている」場合と、「春香さんの手が傘の動きに追従している」場合があります。
     後者は手だけ別合成で、実際には「傘の柄に手が張り付いている」状態になっています。
       
     前者は、春香さんが能動的に手を動かす場合。
     例えば手を伸ばしたり、腕を折り曲げたり、といった場合です。

     後者は、傘自体が動くことで、添えている手が傘に引っ張られる場合。3Dグラフィックで云うIK(Inverse Kinematics)みたいなものを意識した場合です。
     例えばステップを踏むことで肩(てこの支え)が上下移動し、結果として傘の角度が変化し、添えている手もそれに合わせて動く、といった表現になります。
       
     傘の場合空気抵抗が大きく、また慣性の働きもあるので、後者の場合はその辺りを考えて「春香さんの動きからやや遅れて傘が動く」のを意識するといいかも知れません。

     所詮真似事ですが、意識しておけばそれっぽさが増す……かも?

     ……つーか、そこまで考えるならもう3Dソフト使えよ、って話ですよね、分かります。


     次回はモーション改変・合成辺りのお話を。
     

    2010年4月5日月曜日

    「紅の花」説明(1):和服合成

       

     正直、「和服万歳!」な俺の魂の親友な方くらいはイントロで掴めるかなー、程度に思っていたので、驚かれ具合に逆にちょっと戸惑っていますw

     そしてそこまで伸びるとは思ってなかったので、調整不足なところが残ってるのがうわああああ気になる……もう仕方ないけどさ……。

     ともあれ、見てくださった方、ありがとうございます。


     では予告通りまずは和服合成について。
     実際の作業を順を追って画像付きで記述します。長めですよ。
     

    (1) まずハカマグラデュエーションの袴部分を抜きます。
       
     キーイングが得意な方はカラーキーなどを使うのが早いでしょうが、今回はAEのパスマスクを使用し大雑把にごっそり切っています。

     上衣部分も切れてますが、ここは後で重ねなおす(後述)ので今は気にしません。
     

    (2) 帯より下の部分の画像を用意します。
       
     これが今回実際に使った画像。
     シェイプレイヤで四角を描いて、花柄を載せただけの単純なものです。

     説明用画像作った後で気付いたけど、これは画面に向かって左向きに立っている時用。
     向きによって帯止めや花柄の位置を変更したものを3種類ほど用意しています。
     

    (3) (2)の画像を(1)に載せ、着物っぽく見えるように整形します。
       
     変形には主に「ベジェワープ」を、ちょっと複雑な変形が必要な場面では「メッシュワープ」を使っています。

     AE分からない人向けに簡単に云うと、「ベジェワープ」は画像の四隅の位置と接線を指定して画像を歪めるエフェクトです(「メッシュワープ」は四隅だけでなくもう少し細かく指定できる同様のエフェクトだと思ってください)。

     「パペット」等も変形にはよく使われますが、パペットによる変形は「うねり」が出やすいので、今回のような用途にはちょっと使い辛いかも。

     歪め方を変えて帯止めや花柄の位置を調整することで、身体の向きが変わる場合にもある程度追従できます。

     無理が出る場合は、(2)に書いたように身体の向き別に2~3パターン作っておいて使い分けるといいでしょう。
     

    (4) 袖や手が(3)で重ねた画像の下に隠れてしまうので、この部分を重ねなおします。
       
     元のハカマ画像から肌色・ピンク系をカラーキーで抜き、α反転マットを掛けると抜いた部分だけを取り出せるので、それを重ねます。

     (1)でかなり大雑把にマスクしているのは、ここでの重ね直しで潰してしまえるからです。
     

    (5) もう少しこだわる場合は、着物下部分にセルフシャドウ(手などが自分の身体に作る影)を追加します。
       
     (3)を色調補正して影っぽい色合いに変更し、(4)の座標を少しずらしたものをαマットすると、影部分っぽいものを作れます。

     これを(3)と(4)の間に配置。


     これで見た目的にはひとます完成です。
     袴がかなり横に膨らんでる関係で、袖と帯の間付近に不自然な空白が出来やすい(袴の陰になっている袖が消えてしまう)ので、どうしても気になるシーンではここを埋めるなどもやっていますがまあ一部のみですね。

     襦袢姿の方もほぼ同様の手法。
     上衣の彩度を極端に落として白くし、帯付近のデザインを変えたものです。

     着替えシーンは、袖付近はピンクのまま襦袢が見えている部分だけ白くし、着物の前合わせ部分を重ねている感じ。


     あとは(3)のワープ系エフェクトにキーフレームを打って、キャラのモーションに追従させます。
     この際注意点としては、キーフレームを「打ちすぎない」事が重要。打ちすぎると単純に作業量が膨らむのもありますが、それ以上に、不自然にガクガクした動きになりやすくなります。

     タイムリマップなどでもよく使われる手法ですが、ステップなどで身体が上下左右に動ききって反転する前の「止まる一瞬」を狙ってキーフレを打ちます。キーフレにイージングを掛けるのを忘れずに。
     中間点がどうしてもずれる場合は、間にもう一箇所くらい打つ程度で。

     加えるなら、身体の動きと慣性を考慮して「なびく」感じを出す(裾に近い方ほど若干動きが遅れる)と、雰囲気が増します。

     ……と文章にすると簡単なんですが、まあ実際にはここがかなり面倒ですw
     下半身が「ズレ」ないように調整の連続ですね(それでも立ち上がりシーンなどではまだ若干ズレが出てるのが分かります)。


     と、こんなところで。
     次回は、次いで質問の多かった傘の処理について書きたいと思います。
     

    2010年4月3日土曜日

    新作

     誕生祭間に合ったー。春香さんおめでとう。

       

     ……正確には「間に合わせた」なんですが。
     まだ調整したかったとこ結構残ってるんだけど、ちかたないね。

     去年の誕生祭動画が「青白色」「月明かり」「洋風」だったので、今年は対照的に「赤桃色」「お日様」「和風」にしてみました。
     和服(っぽい何か)は単に俺の趣味(キリッ


     動画全体のイメージは、ちょうど曲選定頃に冬目景のコミックを読み返して「やはり和服女性は素晴らしい…」モードに入ってるタイミングで、アカバネPのこのイラスト(リンク先pixiv)を見て「ここに和服の春香さんを立たせたい!」とか思ってしまったのが発端。
     イントロ及びサビで使ってる桜小道な背景は同イラストを参考に組み立てさせていただきました。この場を借りて感謝します。

     和服部分は、既にいくつか指摘いただいてる通り、ハカマグラデュエーションをベースに腰から下をAE上で合成しています。
     モーションも何箇所か合成していますが、こちらは手の位置を固定したり首の傾げ具合を弄ったり、といった細かいもののみで、基本いつも通りアイマスモーションを使わせていただいています。

     MMD使う方が、労力的にも同じ衣装使いたいって人のためにも正解なんだろうけど、アイマスモデルの可愛さと動きの滑らかさにはまだ届かないな、ということで。

     ま、実際には傘のシーンの方が大変だったんですがw
     AE上の平面数多い(それでも本来の唐傘よりは相当簡略化してあるんですが)ので、レンダの重さとメモリ不足地獄が……。

     絵面的には、現在主流のコントラスト高めのくっきりした画像(所謂「画質すげー」といわれる系統)とは正反対の、コントラスト低めな上にdiffusion強く掛けたぼんやりした絵にしてみました。
     この系統はビットレート的にもやや不利なんだけど、やさしい雰囲気出したかったので敢えて。


     技術部分に関しては……和服合成については一応次回書いておこうかな?
     単なるキーフレーム地獄系なんで、技術ってより根性になりますけどw
     

    2010年2月28日日曜日

    超今更ですが

     単品です。

       

     画質・音質改善と、ステージパート後半ラッシュ部を中心に全体に微妙なタイミング修正を掛けています。

     「そうか、動画上げるためにはタイトルが必要なんだ…」で更に一週間遅れたとかヒミツ。
     

    2010年2月26日金曜日

    新作・・・ならぬ

     旧作。

       

     しかもこれ放置して作ってたのが「残念だったね」動画、という多段千早いじめ。
     

    2010年1月9日土曜日

    2009年下半期ニコマス20選

    ・レギュは卓球Pのblog参照。
    ・滑り込み気味。
    ・忙しくて7~10月の視聴がすっぽり抜け落ちてるので14選。半端。
    ・ニコニコ(9)になってからアドレスコピペ面倒になったので、マイリスへのリンクのみ。

     


     あと、ニコマスじゃないけど下半期一選。

     

     これはCMせざるを得なかった。
     「ひど上手い」とはこういうのを指すんだろうなw
     

    2010年1月7日木曜日

    あけまして

     おめでとうございます。
     ……遅い。

     ともあれ、今年も宜しくお願い致します。