回り込み自体は、簡単に云えば「キャラのターンに同期して背景や周辺オブジェクトを回す」ことでカメラが回っているかのように見せる、という云わば「目の錯覚」を利用しています。
この手法、自分が知る限りの(ニコマスでの)最古の例は、しかばねPの「春香さんビューティフル・ストーリー」(サビ前)。
あとはノリスケPの「菊地真のボンバヘッ!」(ポスターのシーン)が非常に上手く見せてる例かな。
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では、イントロのLONGから寄っていって回りこむ部分を例に具体的に説明します。多分ここが一番面倒なことをしているので。
アイマスMAD作者以外にはよく分からない & AE特化説明になりますがご容赦。
「背景を回す」と書きましたが、AEだと方法が二つあります。
- 1. カメラ・キャラは動かさず、背景をキャラと「逆方向」、前景はキャラと「同方向」に回す(もしくは回ってるように見えるようスライドさせる)
- 2. 背景や前景は普通に3D配置し、キャラの回転角に一致するようにカメラを実際に回り込ませる
タイミングは、半回転の場合は「カメラが真横にくる点」、一回転の場合は「180度回転した時点」をそれぞれ基準にするのが調整しやすいような気がします。
カメラのタイミング・位置調整は、カメラ側で調整するパターンと、逆にキャラをタイムリマップで調整する2パターンがあります。
これはお好みでどうぞ。
LONGからUPへの繋ぎは、「『蒼鳥』の間奏(LONG)」→「『9乙』のラスト一回転の後半半分(UP)」で繋いでいます。
UPの方を縮小してLONGと同じようなサイズにし、カメラが寄って行く時に肩より上の部分をクロスフェードで差し替えています。この辺りは、「gravitation」でUP→LONGへのすり替えをやってるのと同じですね。
UPを一度すごく縮小して、カメラの寄りで再度拡大してるので、このままだとUPの方の解像度が落ちてしまいます。
なのでこの合成を行うコンポは必ずコラップスしておきます(まぁ大抵の場合3Dレイヤ配置キャラはコラップスしてると思いますけど)。
肩のラインなどズレが出る部分は、マスクやパペットを使ってなるべく違和感が出ないように補正してます。
コマ送りで見ると無理が出てる部分もありますが、動いてると意外と目立ちませんw
実際のカメラの動きやキャラ合成は、以下の画像を参照してください(画像かなりでっかいので注意)。
最終的には「それっぽく見えるように」の微調整の連続です。
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中盤の2キャラスイッチや、ラストの一回転も基本は同じです。
LONGとの繋ぎがない分、もっと単純ですね。
イントロのようにカメラ距離が変わるものはAEでないと難しいと思いますが、その他2つは平面しか扱えない編集ソフトでも(背景さえ何とかしてやれば)再現可能かと思います。
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